ブレーベ叢書賞2010
2月の文学賞スケジュールも着々と進んでいます(更新遅くなりました)。まずはこちら。
2月8日発表、ビブリオテカ・ブレーベです。
premio Biblioteca Breve 2010
Guillermo Saccomanno : El oficinista
アルゼンチンの作家、ギジェルモ・サッコマンノの受賞です。1948年ブエノスアイレス生まれ。アルゼンチンでは国民文学賞ほか国内の文学賞をいくつか獲っていて、ある程度知名度のある作家なんですが、今回のビブリオテカ・ブレーベ受賞がほとんどスペイン文学界デビューと言っても良いかもしれません。小説のほかにコミックのシナリオライターとしても知られています。最近はブエノスアイレス近郊の海辺の保養地で暮らしているらしく、今回の授賞式も健康上の理由で欠席でした。
それから、これはもうひとつのブログ向けの情報かもしれないんですが、2009年セマナ・ネグラでダシール・ハメット賞を受賞しています。(←って、もうスペインでお披露目済んでるじゃないか<心の声)タイトルは”77”。ラファエル・ビデラの独裁時代が舞台で、三部作の3作目に当たります。
さて、受賞作ですが。キャッチフレーズに「カフカ + ブレードランナー」って書いてあるんですが……! SFですか?(わくわく。)
でもあらすじ紹介を見ると、職を失わないためにどんな屈辱にも耐えてみせます、というどぶねずみ色のリーマンが恋をして人格変えようとする話? んん? ただ、背景となっている街が、息が詰まりそうな警察による統制下にあり、SF小説で描写されているような雰囲気がある、ということらしいのですが。上述の"77"について調べたときも思ったんですが、やはりこれはかなりアルゼンチンの独裁制時代の闇の部分を反映しているような気がします。
2003年夏、一ヶ月で書き上げ、それから6年間も(!)手を入れてやっと応募したという作品。審査員満場一致で、というのもあまり例がなく、期待が高まります。
◆ リンク: El premio Biblioteca Breve distingue a Saccomanno, autor argentino de culto(El País).
◇ 2009年ブレーベ叢書賞
◇ 2008年ブレーベ叢書賞
◇ 2007年ブレーベ叢書賞
◇ 2006年ブレーベ叢書賞
◇ 2005年ブレーべ叢書賞
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