2014/01/12

ナダル賞2014

 ではあらためて。
今年もスペインの出版業界は公現祭夜のナダル賞から。今年は70回記念です~ぱちぱちぱち。

ナダル賞 Premio Nadal
Carmen Amoraga : 'La vida era eso'

 受賞者はカルメン・アモラーガ、1969年生まれ、バレンシア出身。今年も昨年に続きジャーナリスト出身です。2007年ナダル賞次席、2010年プラネータ賞次席と続いて、今回三度目の正直、ということになります。

 受賞作 La vida era eso は長篇7作目。ソーシャルネットワーク時代の人間関係を扱った話。癌で夫を亡くした女性が主人公。彼女自身はそれまでSNSにかかわったことがなかったのですが、夫の死後、Facebookなどで亡夫の友人知人を知り、ネット上の関わりを通して悲しみを乗り越えていくようになる……といった話だとか。

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 2007年ナダル賞の記事の中にプロフィールなどを書いていたので、リンクを貼っておきます。


左の画像は2007年のナダル賞次席作品 Algo tan parecido al amor


◆リンク: El Nadal celebra su 70 aniversario premiando a Carmen Amoraga.(ABC)

今回は受賞者の元勤務先、レバンテの記事も貼っておきます。↓

★ Carmen Amoraga gana el premio Nadal de Novela 2014(Levante-EMV)


 過去のナダル賞は以下のリンクから。(まとめページ、今年こそ作ります)

ナダル賞2013
ナダル賞2012
ナダル賞2011
ナダル賞2010
ナダル賞2009

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2014/01/10

FELIZ AÑO NUEVO2014

 うっかりしている間に、松も明けてしまいました。昨年はなんと一月しか更新していないという(トホホ)……休眠ブログとなっていました。仕事や家庭の状況を考えると休止すべきかとも思ったのですが、年が変わったのを機に再開します。

 もうちょっと気軽に、普段 Twitter でつぶやいていることに少し書き足したくらいでもアップしていけばいいのかも、などと考えています。とりあえず更新の習慣をつけるのが今年の目標です。

 スペイン語圏の本をたくさん紹介できますように。おもしろい本とめぐりあえますように。では、どうぞよろしくお願いいたします。

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(三日の朝焼け、きれいな色だったのですが上手く写らないですね……しかも元日の写真でもない(^^;)

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2013/01/13

ナダル賞2013

 発表後すぐに書くつもりだったのですが、あっという間に一週間経過してしまいました。

ナダル賞 Premio Nadal
Sergio Vila-Sanjuán : 'Estaba en el aire'

 今年で69回目、が正解のようです(<昨年疑問だった回数問題)。来年が70回ですか。

 今回はナダル賞・ジョゼップ・プラ賞両方とも受賞者が「カタルーニャのジャーナリスト」である点が共通していて、新聞記事も「ジャーナリズム(新聞界)は文学界のカンテラ」なんて書き出しになっています。あ、今、場所がバルセローナだけにサッカー用語風につい”カンテラ”とそのまま書いてしまいましたが、要するに人材を輩出する場所、この場合”作家養成所”(笑)ということですね。

 セルヒオ・ビラ=サンフアンは1957年バルセローナ生まれ。『ラ・バングアルディア』紙の文化面別冊のコーディネーターを務め、内外のベストセラー作家にインタビューしています。出版界の内情に関する著書もあり、『風の影』や『ミレニアム』三部作など、スペインでベストセラーになった本の火付け役とも言われています。3年前に Una heredera de Barcelona で小説デビュー。

 受賞作は消費社会へと変貌しつつあった60年代のバルセローナが舞台。実在したラジオ番組«Rinomicina le busca»を中心に、同じくジャーナリストだった父をモデルにした人物、上流階級のお嬢様や家族を捜している移民などの登場人物を絡めて描いているとのこと。題名の "en el aire" はラジオの電波だからということでしょうか。

◆リンク: Vila-Sanjuán gana el Nadal evocando la Barcelona de los sesenta.(EL PAÍS)

 *   *   *

 ここからは余談ですが、スペイン国営放送のニュース中、ナダル賞についての原稿を読んでいる時にテニスのラファエル・ナダルの顔写真を背景に出していた、という話題が出ていました。演出部門の人為的ミス、ということのようです。(去年だったらジョゼップ・プラ賞受賞者の名前ラフェル・ナダルと合わせてさらに混乱しておもしろいことに……いやいやヾ(・・;) )

★ El Telediario ilustra con Rafa Nadal una noticia sobre el Premio Nadal de novela

 過去のナダル賞は以下のリンクから。(そろそろまとめページが必要かもしれません(^^;)

ナダル賞2012
ナダル賞2011
ナダル賞2010
ナダル賞2009
ナダル賞2008
ナダル賞2007
ナダル賞2006
ナダル賞2005
ナダル賞2004

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2013/01/05

FELIZ AÑO NUEVO2013

 明けましておめでとうございます。

 何かの検索で引っかかってお立ち寄りいただいた方には本当に申し訳ない。ご覧の通り、最近は年に数回の更新しかできていないブログです。

 震災後は何かと落ち着かず、もともと時間の使い方が上手くないのとあいまって、更新のタイミングが合わない→ますます更新できない悪循環に陥っておりました。

 Twitterもやっていると、どうしても書きっぱなしの気楽さに逃げてしまいますね。いや書きっぱなしはいけません(自戒をこめて)。

 ところで久しぶりに左カラムの検索ワードを眺めると、「ダニエル・サダ」が2位に入っているのが謎。
 3位のフェリクス・J・パルマはわかるんだ、『宙の地図』が出たばかりだから。

 ダニエル・サダの拙ブログへの登場記事といえばこれ、「エラルデ賞2008」です。この作家、2011年11月に亡くなっているのですよ。58歳。まだそんな年じゃないですよね。長く闘病していたという話も聞きました。
 訃報がらみの検索にしては時期がちょっとという気もしますが、はてさて。

 ……こんな感じで、もっと気楽に書いていたらもう少し更新回数増やせるのかな、とも思います。
 シロートの与太話に付き合わされる読者様がお気の毒ではありますが。

 もうひとつ、昨年はプラネータ賞の受賞作/作家が私としては大事件だったのですが、それについては後日、稿を改めて。


 まだどなたかのアンテナに捕捉されているかもしれないので、反則ではありますが二年前、2011年の年頭に書いた台詞をそっくりそのままコピペしてごあいさつに代えさせていただきます。

こんな不定期更新かつ超マイナーな話しか書かないブログにお越しいただき、ありがとうございます。今年も良い本との出会いがありますように。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2012/02/02

ジョゼップ・プラ賞2012 (& 2011)

 ナダル賞と同時発表のカタルーニャ語小説の賞です。

44 Premi Josep Pla de prosa en lengua catalana
Rafel Nadal: Quan érem feliços
 受賞者ラフェル・ナダル。この名字のおかげで(第一報はナダル賞と同じ記事に載る)、まぎらわしかったんですよ! ……そんなことはどうでもいいんですが。
 カタルーニャ語のRafel はカスティーリャ語ではRafael ですから、あのテニスのラファエル・ナダルと名字一つだけだと同じでこれもまぎらわしい。テニス選手の方はRafael Nadal Parera(1986-)、今回の受賞者はRafael Nadal i Farreras 、1954年ジローナ生まれのジャーナリストです。ジローナでの幼少期を振りかえる自伝的小説で、内戦後のカタルーニャに暮らす12人兄弟の家族を子供の視点から描いた話とか。

  *   *   *   *   *

 昨年、結局下書きのまま(作品紹介を後で書き足すつもりで)放置してしまったので、2011年分データを下にコピーしておきます。

43 Premi Josep Pla de prosa en lengua catalana
Cristian Segura: El cau del conill
 クリスティアン・セグーラ、1978年バルセローナ生まれ。ジャーナリストで、受賞作が小説デビューになります。  ブルジョアを皮肉な筆致で描いた作品、一年経った今では、日本語の作品紹介も出ていますので、こちら↓でどうぞ。

 ★ El cau de conill  ウサギ穴

◇ 2010年ジョゼップ・プラ賞
◇ 2009年ジョゼップ・プラ賞
◇ 2007年ジョゼップ・プラ賞
◇ 2006年ジョゼップ・プラ賞
◇ 2005年ジョゼップ・プラ賞

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2012/01/12

ナダル賞2012

 新年のご挨拶を書きそびれました。前記事から半年経って年が明けてしまいましたが、ようやく仕切り直しです。よろしくお願いします。

 一年の途中で更新できなくなっても最初のこれだけは、というナダル賞の結果。


ナダル賞 Premio Nadal

Álvaro Pombo : 'El temblor del héroe'

 ジョゼップ・プラ賞は別記事に。というか、昨年アリシア・ヒメーネス・バルトレット受賞のときに67回とあったはずなのに、なぜか今年の記事は69回になってる……??? (後で数え直してみます)
 
 第一報の写真を見るとナダル賞のトロフィーを手にしみじみと嬉しそう~な顔をしているアルバロ・ポンボが。そうかそうか嬉しかったんだねおめでとう、と微笑ましくなる写真です(大作家をつかまえて何を)。アルバロ・ポンボ本人のプロフィールは、プラネータ賞を獲ったとき(2006)にちょっと書いたのでそちらで。

 受賞作はEl temblor del héroe、大学を退官したばかりの哲学教授が主人公。2月2日発売だそうですが、タイトルの示すようにアンチヒーロー的な感じですね。知識層の無関心・受動的な態度の問題を扱っているようです。

◆リンク: Pombo gana el Nadal con una crítica a la insensibilidad de hoy.(EL PAÍS)
ナダル賞2011
ナダル賞2010
ナダル賞2009
ナダル賞2008
ナダル賞2007
ナダル賞2006
ナダル賞2005
ナダル賞2004

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2011/06/17

【震災】 ご心配おかけしました

早いもので、あの震災から百日になろうとしています。

多くの方にお見舞いや励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。
また、被災地で働いてくださった(今も働いてくださっている)多くの方々にも大変御世話になり、感謝しております。

今までずっと、ここも、もうひとつのブログも、更新することができませんでした。

三月中は、電気もなく電話回線も使えない状態だったのですが、
その後はあまり個人的なことを出さないようにしてきたここに、どこまで書いていいものか、迷っていました。

幸い家族は無事でしたが、津波で一週間近く浸水したまま、電話も携帯電話も通じず、孤立状態が続きました。
当初は、とりあえず生き延びるため、水や食料、灯油の確保に必死でした。
ライフラインが復旧してからは、事務所の復旧作業が最優先に。

何度かここにも生存表明だけでも書かなくては、と思いながら今日になってしまいました。

また、少しずつ更新を再開していこうと思います。

事務所の復旧状況は、会社のブログに少し書きましたので、もしよろしかったらそちらを見ていただければ幸いです。

☆ スペイン書房ブログ: 通常営業再開のお知らせ(2011/06/08)

津波で在庫の大部分、備品・設備、車両等を失いましたが、通信・運送関係が復旧してからまた頑張って仕入れています。機会がありましたらネットショップにもお立ち寄りください。

(もう少し個人的なことは、自分の中で少し整理が付いたらもうひとつの個人用ブログに書かせていただくつもりです。少し時間がかかるかもしれません)

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2011/02/28

プリマベーラ賞2011

 地域によっては数日前に春一番が吹いたというニュースもありましたが、こちらも名前(だけ)は春のプリマベーラ賞です。2月24日発表。

Premio Primavera de Novela 2011 (XV edición)
Raúl del Pozo: El reclamo.
finalista - Alejandro Palomas: El alma del mundo.

 エスパサ=カルペ社主催のこの賞、後発とはいえ15周年という区切りで盛り上げたい意気込みだった模様。

 ラウル・デル・ポソは1936年クエンカのマリアナ生まれ。地方紙"Diario de Cuenca"で新聞記者として仕事を始め、いくつかの新聞・雑誌で働いた後全国紙"EL MUNDO"のコラムニストに。ジャーナリズム関係の賞もいくつか獲っています。小説デビューは'Noche de tahúres'(1994)。

 受賞作の内容は、マキ(ゲリラ)が南米パラナー河畔に亡命する話ということで、ナダル賞といい、今年はmaquis の流行でもあるんでしょうか(違)。作家本人は「これは内戦についての小説ではない。内戦はうんざりだ」と語っています。
 
 次席のアレハンドロ・パロマスは1967年バルセロナ生まれ。英文学を専攻しアメリカ(合衆国)で修士をとって、英語の小説を翻訳しています。作品は4人の登場人物の対話からそれぞれの過去が浮かび上がってくるような話。

 ちなみにプリマベーラ賞の審査委員長は、先日セルバンテス賞を受賞したアナ・マリア・マトゥーテです。

◆ Raúl del Pozo gana el Premio Primavera de novela (El País)

◇ 2010年プリマベーラ賞 
◇ 2009年プリマベーラ賞 
◇ 2008年プリマベーラ賞 
◇ 2007年プリマベーラ賞(含2006年データ)
◇ 2005年プリマベーラ賞
◇ 2004年プリマベーラ賞

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2011/02/19

ブレーベ叢書賞2011

 10日あまり遅れましたが、2月7日発表のビブリオテカ・ブレーベです。
 

premio Biblioteca Breve 2011

Elena Poniatowska : Leonora

 メキシコを代表する大物女流作家、満を持しての登場です。

 エレーナ・ポニアトウスカは1932年パリ生まれ。東欧風の名字の由来は、父親が最後のポーランド国王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキの子孫だったことから(父親は”プリンス”の称号持ちだとか)。
 受賞歴のリストも大小合わせるとかなり長くなりますが、2001年アルファグアラ賞(受賞作:La piel del cielo)、2007年ロムロ・カジェゴス賞(El tren pasa primero)など。
 邦訳は、ノンフィクション『トラテロルコの夜―メキシコの1968年』(La noche de Tlatelolco, 1971)が2005年に出ています。メキシコオリンピック直前に起きたトラテロルコの虐殺については、ここで書き始めると長くなるのでいずれ改めて。昨今の世界の状況を見るにつけ、忘れ去ってはいけない事件だと感じます。

 受賞作はレオノーラ・キャリントンをモデルにした小説。イギリス生まれ、メキシコ在住のシュールレアリスト。画家ですが、作家として小説など文筆活動も。94歳でまだ存命だということに驚きました。

 ちなみに今年の応募作の傾向として、20世紀の実在の人物を描いた作品が目立ったとのこと。確かに、今回の本賞に限らずここ数年の他の文学賞でもよく見るような気がします。ラテンアメリカからの応募作は麻薬問題も。

◆ リンク: Elena Poniatowska, premio Biblioteca Breve(El País).

◇ 2010年ブレーベ叢書賞
◇ 2009年ブレーベ叢書賞
◇ 2008年ブレーベ叢書賞
◇ 2007年ブレーベ叢書賞
◇ 2006年ブレーベ叢書賞
◇ 2005年ブレーべ叢書賞

◎ ブレーベ叢書賞受賞作品

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2011/01/08

ナダル賞2011

 お待たせしました(誰も待ってない)、ナダル賞発表(1月6日夜)です。
 今年はちょっと複雑な気分も。

第67回ナダル賞 /67ª edición del Premio Nadal
Alicia Giménez Bartlett : 'Donde nadie te encuentre'

 今年も次席の発表はありません。ジョゼップ・プラ賞は別項で取り上げます。
 
 受賞者は……出ました、”スペインのパトリシア・コーンウェル”。《ペトラ・デリカード》シリーズでおなじみのアリシア・ヒメーネス・バルトレットです。1951年アルバセーテのアルマンサ生まれ。

 受賞作はTeresa Pla Meseguer という実在の人物の生涯に基づいた歴史小説。えー、この人はですね……日本語ではたぶん(ネット上)情報が他に出ていないですよね? マキ(maquis)、つまり反フランコのゲリラで、"La Pastora"の通称でマエストラスゴ山中で活動していたんですが、おそらく男性偽半陰陽ではなかったかと言われています。生まれたときはテレサと付けられたものの、後に男装になってからはフロレンシオと名乗ったと。
 というわけで、デビュー作なども考え合わせると、作家にとって非常に興味深いモチーフであっただろうことは想像に難くないのです。(いや、敢えて話題性を狙ったという解釈もありですが……)
(アリシア・ヒメーネス・バルトレットについては、語りたいことが山のようにあるんですが、他の媒体でも取り上げたいと思っているのでいずれそのうちに……(^^;)

◆リンク: Una historia de maquis gana el Nadal.(EL PAÍS)
↑エル・パイス紙、見出しの付け方がマンネリです(お前に言われたくないだろう>私)。

ナダル賞2010
ナダル賞2009
ナダル賞2008
ナダル賞2007
ナダル賞2006
ナダル賞2005
ナダル賞2004

ナダル賞受賞作品

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