2008/11/18

Premios de la Crítica2007

 Los Premios de la Crítica(批評家協会賞)をしばらく取り上げていませんでした。これは前年に出版された作品が対象なので、今年4月に発表されたのは2007年分ということになります。

 四つの公用語(カスティーリャ語、カタルーニャ語、バスク語、ガリシア語)×小説・詩部門で、合計8部門。

 Premios de la Crítica2007
 カスティーリャ語・小説 Rafael Chirbes (España, 1949) por Crematorio
 カスティーリャ語・詩  Chantal Maillard (España, 1951) por Hilos
 カタルーニャ語・小説 Manuel Baixauli (Valéncia, 1963) por L'home manuscrit
 カタルーニャ語・詩  Joan Margarit (Catalunya, 1938) por Casa de Misericòrdia
 バスク語・小説     Jokin Muñoz (Euskadi, 1963) por Antzararen bidea
 バスク語・詩       Jon Gerediaga (Euskadi, 1975) por Jainkoa harrapatzeko
 ガリシア語・小説   Luis Rei Núñez (Galicia, 1958) por O señor Lugrís e a negra
 ガリシア語・詩    Helena de Carlos (Galicia, 1964) por Vigo

 ラファエル・チルベスはバレンシア自治州生まれ、1988年に処女作 Mimoun がエラルデ賞次席。
 カスティーリャ語詩部門のチャンタル・マイリャール(シャンタル・マイヤール)は以前ご紹介したように、premio Nacional de Poesía2005年受賞。 
 カタルーニャ語詩部門のジョアン・マルガリは1981年に続いて2度目の受賞。今年のPremio Nacional de Poesíaも受賞しています。

 書いていなかった2年分は、カスティーリャ語の分だけ。

 Premios de la Crítica2006
 カスティーリャ語・小説 Eduardo Lago (España, 1954) por Llámame Brooklyn
 カスティーリャ語・詩  Julia Uceda (España, 1925) por Zona desconocida

 Premios de la Crítica2005
 カスティーリャ語・小説 Ramiro Pinilla (España, 1923) por Verdes valles, colinas rojas III. Las Cenizas del hierro
 カスティーリャ語・詩  Eloy Sánchez Rosillo (España, 1948) por La Certeza

 2006年度はナダル賞のエドゥアルド・ラーゴでしたね。
 もうひとつ、2006年度ガリシア語小説部門は Manuel Rivas (Galicia, 1957) por Os libros arden mal でした。

 2005年度のラミロ・ピニーリャは、実はビルバオ生まれなんですが執筆はカスティーリャ語。1960年にナダル賞、1972年プラネータ賞次席、このLas Cenizas del hierroは三部作の完結編、国民小説賞(Premio Nacional de Narrativa)も受賞のダブルクラウンです。

2004年度批評家協会賞
2003年度批評家協会賞

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2008/11/12

プリマベーラ賞2008

 また遡って、プリマベーラ賞。

Premio Primavera de Novela 2008 (XII edición)
Agustín Sánchez Vidal: Nudo de sangre
finalista - Luis del Val: Crucero de otoño.
 昨年の受賞者プレシアードと同じ1948年生まれのアグスティン・サンチェス・ビダル。サラマンカ県の小さな村出身です。サラゴサ大学の、映画史の教授。ああ、ルイス・ブニュエルやカルロス・サウラの映画の研究書などを書いている人ですね。1988年、Buñuel, Lorca, Dalí: el enigma sin fin で《Espejo de España》エッセイ賞を受賞。2005年にLa llave maestraで小説デビューし、第二作目で今回の受賞となりました。

 受賞作は植民地時代のペルーが舞台。アタウアルパの財宝、イエズス会士の追放……ということは、タイトルの nudo はキープのことでしょうか。

 次席ルイス・デル・バルは1944年サラゴサ生まれ。1988年カフェ・ヒホン賞受賞のBuenos días, señor ministro をはじめ、小説やエッセイを執筆しています。ジャーナリストとしても活躍。また、2004年から「3分で読める話」を対象にした"Luis del Val"短篇賞というものもできています(カスティーリャ語・アラゴン語の2部門)。今回の作品は、地中海が舞台で、主人公は隠居したスパイ、だとか。

◆ リンク: Agustín Sánchez Vidal gana el Premio Primavera de Novela(EL PAIS)

◇ 2007年プリマベーラ賞(含2006年データ)
◇ 2005年プリマベーラ賞
◇ 2004年プリマベーラ賞

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2008/11/10

ソル・フアナ賞

 2月にブレーベ叢書賞を受賞したばかりの Gioconda Belli ですが、もうひとつ受賞のニュースが入ってきました。

premio Sor Juana Inés de la Cruz 2008
Gioconda Belli : El infinito en la palma de la mano

 毎年11月~12月にメキシコのグアダラハラで開催されるブックフェア、Feria Internacional del Libro (FIL) de Guadalajara(今年は11月29日から12月7日)があるのですが、その時に授与式が行われるそうです。

 このソル・フアナ賞、1993年創設で、スペイン語で出版された女性作家による小説に与えられます。賞金のほかに英語への翻訳出版オプションが付くとか。ちなみに過去の受賞者で、これまでこのブログでご紹介した作家というと、1997年受賞、コロンビアのラウラ・レストレポが。

◆ リンク: La nicaragüense Gioconda Belli gana el Premio Sor Juana 2008 (La Jornada)

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2008/11/06

アルファグアラ賞2008

 今年の文学賞を振りかえる、第2弾。2月25日発表のアルファグアラ賞です。

XI Edición del Premio Alfaguara de Novela
 Antonio Orlando Rodríguez: Chiquita

9788420472942
 アントニオ・オルランド・ロドリゲスは1956年 Ciego de Ávila (キューバ)生まれ。 児童書、特に昔のハバナを舞台にした短篇を 多く書いている一方、ラテンアメリカの児童文学に関する研究書も多数。
 受賞作は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、踊り子/歌手として活躍したエスピリディオナ・センダという実在のキューバ人女性を描いたフィクション。"Chiquita" というタイトルは、主人公が身長66センチ(!)、“la muñeca viviente”(生きている人形)と呼ばれたことから来ています。新聞記者に自らの波瀾の人生を語る、という体裁のよう。

◆ Orlando Rodríguez gana el Premio Alfaguara (ELPAÍS)

◇ 2007年アルファグアラ賞
◇ 2006年アルファグアラ賞
◇ 2005年アルファグアラ賞

◎ アルファグアラ賞受賞作品

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2008/10/30

ブレーベ叢書賞2008

 今年の文学賞・回顧特集その1。2月5日発表のビブリオテーカ・ブレーベ賞です。

 今年はなんと、1958年にブレーベ叢書賞が創設されてから50周年記念の年でした! と言っても途中中断しているので(1973~1998)、回数はそれほど多くないんですね。

premio Biblioteca Breve 2008
Gioconda Belli : El infinito en la palma de la mano

915176

 この人は結構有名なのでは。ニカラグアの女流作家ですね。1948年マナグア生まれの詩人・小説家。1970年以降サンディニスタ解放戦線で活動し、メキシコ・コスタリカへ亡命したという経験の持ち主。1978年には詩集 Línea de fuego でカサ・デ・ラス・アメリカス賞を受賞。革命後帰国、新政府の仕事をしながら執筆活動を続けますが、現在はカリフォルニア州サンタモニカ在住。

 受賞作はアダムとイブの物語、ということだそうで……うーん、"poética y fantástica " と言われてもどういう小説なのか見えてこないんですが。キリスト教徒の方々にとっては感動的なお話だったりするんでしょうかね?

◆ リンク: La escritora nicaragüense Gioconda Belli gana el premio Biblioteca Breve(El País).

◇ 2007年ブレーベ叢書賞
◇ 2006年ブレーベ叢書賞
◇ 2005年ブレーべ叢書賞

◎ ブレーベ叢書賞受賞作品

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2008/10/23

プラネータ賞2008

 通常路線復活(希望)。今年前半の受賞ニュースも追加しなくては。

 第57回プラネータ賞は10月15日に発表されました。審査員団、2005年の時に受賞作の格が~、と言われたのを根に持ちつづけているようです(激違)。

Premio Planeta de novela 2008
Fernando Savater : La hermandad de la Buena Suerte.

 フェルナンド・サバテールですか……!
 えー、念のために型どおりのデータを。フェルナンド・サバテールは1947年サン・セバスティアン生まれの哲学者。エッセイや新聞のコラムも執筆。エッセイとジャーナリズム関係では割とぼこぼこ賞をもらっている人なんですが(Premio Nacional de Ensayo 1982, Premio Anagrama de Ensayo 1982 他)プラネータ賞については1993年、El jardín de las dudas が次点作ということで、15年越しのリベンジ(え?)。

 受賞作はなんでも競馬の話で、消えた騎手の行方を捜すとか? 本人「内戦も、ほかの戦争も、カテドラルも出てこないよん」なんて言ってるのが笑えます(はいはい、アル○ァ○○ラ賞とか○ダル賞とかの話ですねセンセイ)。

 次席は Angela Vallvey: Muerte entre poetas. アンヘラ・バルベイは1964年シウダー・レアルのサン・ロレンソ・デ・カラトラバ生まれ。ジュブナイル小説で作家デビューした後、詩作も。1998年にはPremio Jaén de Poesía を受賞しています。2002年ナダル賞Los estados carencialesで受賞。今回の作品はトレドが舞台で、タイトル通り詩人がシロウト探偵を務める話らしい(わかりやすい)。

◆ Savater gana el Planeta con una novela de intriga  (ABC)

◇ 2007年プラネータ賞
◇ 2006年プラネータ賞
◇ 2005年プラネータ賞

◎ プラネータ賞受賞作品

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2008/10/10

カルロス・フエンテスの新作

 えー、なんですか私、9ヶ月ほど前に「今年は更新途切れぬよう」などと書いておりましたようですが……今年も4分の3が過ぎ去り、来週にはプラネータ賞も発表されようという時期。何をやってるんだ、と叱ってやってください+穴があったら入りたいです。(^-^;

 今年も書店のほうでセールの手配やメールマガジンの発行をせっせとやっております。
 ブログ復帰にふさわしい話題かどうかわかりませんが、目についたニュースはこちら。

La novela "La voluntad y la fortuna" de Carlos Fuentes llega a las librerías españolas

 カルロス・フエンテス Carlos Fuentes の新作 "La voluntad y la fortuna" がスペインで発売されました。メキシコでは数週間早く出ているようです。560ページの大作。本人曰く自信作とのこと。

 なんとフエンテス、来月11日に御年80歳なんですねー。『大気澄み渡る土地』(La región más transparente)が出てから50周年。そしてスペインでの話題は、13日にトレドで国王陛下とサパテーロ首相出席で行われるという、「国際ドン・キホーテ賞」の授賞式だそうです。えー、それはHispanidad の日の翌日ってことでしょうか?

 この「国際ドン・キホーテ賞」、できたてほやほやの賞で、7月25日に発表された第1回受賞者はカルロス・フエンテスとブラジルのルーラ・ダ・シウバ大統領。スペイン語とスペイン文化の普及に貢献した人に贈る賞とのこと。ブラジルでは、スペイン語学習を奨励する政策で900万人以上のブラジル人がスペイン語を学んだそうです。

 フエンテスの新作からすっかり話がそれてしまいましたが、セルバンテス賞とドン・キホーテ賞、両方手にしたのはまだフエンテスひとり(←できたばかりの賞だから当たり前です)。来年以降の賞はどうなるんでしょうね?

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2008/01/09

ナダル賞2008

 さて、改めまして2008年スペイン語文学界の行方を占う(嘘)、注目のナダル賞発表です。

第64回ナダル賞 /64ª edición del Premio Nadal
Francisco Casavella : 'Lo que sé de los vampiros'
finalista
Eva Díaz: 'El club de la memoria'

 フランシスコ・カサベラ(でいいんですよね、カタルーニャ人だから)は1963年バルセローナ生まれ。これまでに書いた小説はバルセローナを舞台にしたもので、"El Día del Watusi"三部作は1970年代からバルセローナオリンピックまでの時期に設定されたミステリ。映画の脚本も書いています。
 受賞作は1767年、イエズス会がスペインから追放されてヨーロッパ各地を渡り歩く、その旅に同行した青年貴族マルティンの話だとか。タイトルから吸血鬼モノかと思いきや、悲喜劇タッチの歴史小説とのことです。

 次点のエバ・ディアスは1971年セビーリャ生まれの新聞記者(〈El Mundo〉紙アンダルシア版文化面編集部員――と自社だからやたら詳しく〈El Mundo〉の記事に書いてありました(^^;)。1930年代の、共和国政府時代の教育運動のグループ "Club de la memoria" のメンバーの日記を見つけた語り手は……、という話。

 同時に発表されたカタルーニャ語のジョゼップ・プラ賞も歴史モノということで(別項で紹介予定)、今年は歴史小説三作の揃い踏みという結果に。

◆リンク: Francisco Casavella gana el Premio Nadal con la novela 'Lo que sé de los vampiros'.(Terra)

ナダル賞2007
ナダル賞2006
ナダル賞2005
ナダル賞2004

ナダル賞受賞作品


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2008/01/07

FELIZ AÑO NUEVO2008

 明けましておめでとうございます。

 昨年の更新分が1ページに収まってしまうという、この情けなさ(とほほ)。
 やはり新年早々、「どんどん更新します」なんて慣れないことは書かないほうが良いのかもしれません。……っていきなり後ろ向きになってどーする私。

 日本は七草、月曜日ということで本格的に仕事初めですが、今朝TVEを点けましたら恒例宝くじ抽選会を放送していました。そのうちReyes Magos の巨大ロスカのニュースなども流れるんでしょうね。

 例年どおり、お正月の vida libresca はナダル賞のニュースからお届けします。

 今年は更新途切れないように努力したいと思いますので、お暇なときにでも覗いてやっていただければ幸いです。どうぞよろしく。

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2007/11/19

エラルデ賞2007

 11月なかば……も過ぎてしまいました。今年もあと一ヶ月あまり、積み残しの賞の紹介は間に合うんでしょうか(泣)。

 気を取り直してエラルデ賞です(これも下書き状態で二週間)。11月5日に発表されました。

Premio Herralde de Novela
Martín Kohan : Ciencias Morales
finalista
Antonio Ortuño: Recursos humanos.

 受賞者、マルティン・コーアンは1967年アルゼンチン生まれ。これまでに長篇6冊、エッセイ集や短篇集も出しています。受賞作は独裁政権末期の、国立ブエノスアイレス高校が舞台。つまり80年代初め、マルビーナス(イギリス風に言うとフォークランド)紛争のあった頃ですね。作者の年齢と比べてみればわかるように、自身の学生時代を描いた自伝的作品のようです、。
 
次席のアントニオ・オルトゥーニョは1976年メキシコのグアダラハラ生まれ。上司に反抗するサラリーマンの、ブラックユーモア系の話……らしいんですが。

 ちなみに最終選考に残った6作品の作者の国籍の内訳は、スペイン2、アルゼンチン2、ウルグアイ1、メキシコ1。それでこの結果ですから、やはりラテンアメリカ勢が強い賞と言われるのもうなずけるところ。

◆ Un escritor argentino, ganador del Premio Herralde (Clari'n)

◆ アナグラマ社・エラルデ賞2007

エラルデ賞2006
エラルデ賞2005
エラルデ賞2004

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